このページはRaspberry Pi OS busterについて記述しています。
以前、Raspbian stretchをインストールしたときにはなかったRaspberry Pi Imagerを使ってRaspberry Pi OS busterをインストールしてみます。
Raspberry Pi Imagerを実行するホストはUbuntu 20.04.1 LTSが動作しているx86_64のPC、ターゲットのメディアは16GBのmicroSDです。
UbuntuでDownloadsをアクセスしてRaspberry Pi Imager for Ubuntuのリンクをクリックするとimager_1.4_amd64.debというファイルがダウンロードされました。Downloadsのページには、このファイルをUbuntuにインストールする方法は書いてありませんが、.debですし、aptでインストールしてみます。Install a local .deb file and its dependenciesというページによれば、apt installの引数に'/'が含まれているとローカルファイルと見なされるそうです。
$ /usr/bin/sudo apt install ./imager_1.4_amd64.deb
パッケージリストを読み込んでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています
状態情報を読み取っています... 完了
これらを直すためには 'apt --fix-broken install' を実行する必要があるかもしれません。
以下のパッケージには満たせない依存関係があります:
rpi-imager : 依存: libqt5qml5 (>= 5.1.0) しかし、インストールされていません
依存: qml-module-qtquick2 しかし、インストールされていません
依存: qml-module-qtquick-controls2 しかし、インストールされていません
依存: qml-module-qt-labs-settings しかし、インストールされていません
依存: qml-module-qtquick-layouts しかし、インストールされていません
依存: qml-module-qtquick-templates2 しかし、インストールされていません
依存: qml-module-qtquick-window2 しかし、インストールされていません
依存: qml-module-qtgraphicaleffects しかし、インストールされていません
E: 未解決の依存関係です。'apt --fix-broken install' を実行してみてください (または解法を明示してください)。
というメッセージが表示されたので、素直にしたがってみます。
$ /usr/bin/sudo apt --fix-broken install
パッケージリストを読み込んでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています
:
:
以下のパッケージが新たにインストールされます:
libqt5qml5 libqt5quick5 libqt5quickcontrols2-5 libqt5quicktemplates2-5
qml-module-qt-labs-settings qml-module-qtgraphicaleffects
qml-module-qtquick-controls2 qml-module-qtquick-layouts
qml-module-qtquick-templates2 qml-module-qtquick-window2 qml-module-qtquick2
アップグレード: 0 個、新規インストール: 11 個、削除: 0 個、保留: 4 個。
個のパッケージが完全にインストールまたは削除されていません。
4,756 kB のアーカイブを取得する必要があります。
この操作後に追加で 20.7 MB のディスク容量が消費されます。
続行しますか? [Y/n]
yで応答します。
続行しますか? [Y/n] y
取得:1 http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu focal/universe amd64 libqt5qml5 amd64 5.12.8-0ubuntu1 [1,438 kB]
取得:2 http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu focal/universe amd64 libqt5quick5 amd64 5.12.8-0ubuntu1 [1,335 kB]
:
:
4,756 kB を 19秒 で取得しました (252 kB/s)
以前に未選択のパッケージ libqt5qml5:amd64 を選択しています。
(データベースを読み込んでいます ... 現在 275877 個のファイルとディレクトリがイン
ストールされています。)
.../00-libqt5qml5_5.12.8-0ubuntu1_amd64.deb を展開する準備をしています ...
libqt5qml5:amd64 (5.12.8-0ubuntu1) を展開しています...
:
:
.../10-qml-module-qtgraphicaleffects_5.12.8-0ubuntu1_amd64.deb を展開する準備を
しています ...
qml-module-qtgraphicaleffects:amd64 (5.12.8-0ubuntu1) を展開しています...
libqt5qml5:amd64 (5.12.8-0ubuntu1) を設定しています ...
:
:
qml-module-qtquick-controls2:amd64 (5.12.8+dfsg-0ubuntu1) を設定しています ...
rpi-imager (1.4) を設定しています ...
libc-bin (2.31-0ubuntu9.1) のトリガを処理しています
Raspberry Pi Imagerの使い方はSet up your SD cardで説明されています。
Raspberry Pi ImagerのインストールはCLIで済ませているのでUsing the Raspberry Pi Imagerのセクションから始めます。
と言うもののRaspberry Pi Imagerはどうやって起動したらいいんでしょう?
$ dpkg --contents imager_1.4_amd64.deb
drwxr-xr-x root/root 0 2020-06-30 07:29 ./
drwxr-xr-x root/root 0 2020-06-30 07:29 ./usr/
drwxr-xr-x root/root 0 2020-06-30 07:29 ./usr/bin/
-rwxr-xr-x root/root 891136 2020-06-30 07:29 ./usr/bin/rpi-imager
:
:
/usr/bin/rpi-imagerを実行すればよさそうです。やってみるとRaspberry Pi Imager v1.4というウィンドウが開きました。
microSDをPCに挿入します。OSはRecommendedのRaspberry Pi OS(32-bit)を、SD CardはMulti Flash_Reader - 15.8 GBを、それぞれ選択します。
writeをクリックします。本当にいいのか確認を求められました。
YESをクリックすると、モーダルなウィンドウだったのでキャプチャーできませんでしたが、特権昇格の認証を要求するウィンドウがポップアップしたのでパスワードを入力すると、microSDへの書き込みが進行していきます。
書き込みが済むとベリファイが始まりました。
ベリファイも済むと、書き込みが終わったというメッセージが表示されました。
CONTINUEをクリックすると、Raspberry Pi Imagerは終了せず、OSはRaspberry Pi OS(32-bit)が選択されたままでSD CardはCHOOSE SD CARDと表示されています。
1枚作っておしまいじゃなくって、教育現場などでmicroSDを量産する用途を想定しているようですね。しかし、今は1枚でいいので、ウィンドウのXボタンをクリックして終了します。
Raspberry Pi Imagerのインストールに結構手間取ったので、これならddで書き込む方が楽だなぁと思ったんですが、終わってみると、間違ったデバイスを潰してしまう恐怖から開放されベリファイもしてくれるので悪くないなぁ、と思いました。でも量産するんじゃなくって1枚作るだけなら、NOOBSが楽なような気がします。ちなみにできたmicroSDから、つつがなくブートできました。